001

MANDALA-Beta 004

03/04/2017

Mixed Media
Acrylic, Hologram
W46.5 x H85 x D4 cm
03/2017

002

曼荼羅 β
= 平行世界の一枚絵 =

物理学の分野では、量子のもつれにより多数の世界が平行的に存在しているという多世界解釈(パラレルワールド論)や、宇宙は多数あるというマルチバース論、この世は11次元で構成されているという仮説を元に展開される超弦理論など、現世界とは違う世界や宇宙、次元が平行的に存在しているという説を多く目にします。

視点を自分自身のいる現実に移してみても、数ある可能性とその後に続く世界は平行的に多数存在しており、それらを選択することで、私たちはいくつもの平行世界を横断しながら生きているわけです。選択を変えること、または解釈を変えることで世界は変わる、逆に考えれば、私たちもまた、解釈や可能性の数だけ平行的に複数存在しているとも言えます。
エントロピーの法則から出ることができない私たちは、過去→現在→未来へという方向でしか進むことができませんが、その時間軸より高次の次元があるとすれば、過去も現在も未来も同じ地平の上に存在しているはずで、実は平行的に存在するすべての世界、宇宙、次元もすべて、一つの一枚絵なのかもしれません。

そのような宇宙観を究極の一枚絵である「曼荼羅」の概念を借りてイメージ化を試みました。

人間が認識できる数字がついた平行世界とともに、知覚できない世界もきっと多く存在しているだろうというロマンが、この作品を光り輝くものにしました。そこは別次元、または別宇宙かもしれませんし、涅槃のような悟りの世界、安らぎの世界かもしれません。それは煩悩と涅槃はまったく同一であるという龍樹(ナーガールジュナ)の言葉が表す通り、すべての平行世界は深層でつながり、一枚絵のように同一のものとして存在しているのでしょう。

Online Shop >>

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on TumblrShare on Google+Pin on Pinterest